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イラクに自衛隊を派遣することがほぼ決定した。
小生は自衛隊派遣はもちろん、復興資金支援にも無条件で賛成すべきではないと考えている。
そもそも復興支援、復興支援と言うが、復興しなければいけない原因は誰が作ったのか。
アメリカ自身が、大量破壊兵器の保持とテロ撲滅を理由に、テロ支援国家であるとしたフセインイラクを攻撃し壊したのではなかったのか。
確かに、フセイン政権は打倒したが、支援の後ろ盾を失ったテロ集団は大人しくなるのだろうか。少なくとも、この数ヶ月を見る限り、テロ撲滅どころか寧ろ誘発している。本来の目的である大量破壊兵器は、未だ見つかってない。全く目的に適っていない暴挙と言わざるを得ない。
9.11のテロで3,030人の罪のないアメリカ人が非業の死を遂げた。しかし、だからと言って証拠もなくアメリカがイラクを壊し、多くの罪のないイラク国民に塗炭の苦しみを味あわせてよい筈がない。爆撃の直接被害を受けた人、家族を失った人、劣化ウラン弾による後遺症に苦しむ人がいる。衛生悪化で病気になった人もいる、病院破壊のため失わなくてもよい命を失った人もいる。イギリスのNGO団体によるIRAQ BODY COUNTというサイトによれば、イラクの民間人死亡者数は7,935人から9,766人(12月6日現在)に達するという。
このほか、アメリカは意図的に公表していないと思われるが、ashi.comの記事によれば、7月末時点の数字で、イラク軍人の死亡者は約10,000人、米英軍人の死亡者186人。8月以降もテロ襲撃が繰り返されており、戦死者はこの数字よりもっとずっと多い。そのほか、イラクでの復興活動等に従事する外国人の死亡者も、日本人2名のほか国連職員なども多数いる。残念なことに、合計で20,000人以上の死亡者が出ている。さらに増えてゆく。
アメリカが証拠もなくイラクを破壊し、その復興協力を、日本を始めとした関係国に求めている。自分で壊しといて、お前ら負担をしろとはどういう料簡なのだろうか。テロがなくなるならまだしも、寧ろ標的になるリスクが高まるというのに、何故、日本が負担しなければいけないのだろうか。今回の戦争でアメリカの軍事産業は相当潤った筈である。また、復興後の油田開発やカスピ海からの石油・天然ガス輸送ルートなどの利権の主導権は、これまでフセイン政権下で有利な立場にあったフランスやロシアからアメリカに移るだろう。日本にとっては、フランスやロシアからアメリカに主導者が変わるだけである。イラク復興事業は、テロの標的になるリスクを冒すほど、日本にメリットがあるわけではない。アメリカの軍事産業・石油産業・金融業の利益のために、ブッシュ政権の利益のために、そうでなくとも閉塞感に覆われる日本国民の血税を使うべきではない。
小泉首相は、あたかも、「日米安保」に基づいて、イラクへの自衛隊派遣(復興協力)が必要だという印象を与える答弁をしていたが、15日の国会で民主党の岡田幹事長が言っていた通り、イラクを含む中東地域は「日米安保」とは関係ない地域である。もし、イラク復興支援に自衛隊を派遣して、アメリカに協力しなければ、北朝鮮暴発時に「日米安保」に基づく日本支援をしないというのであれば、そんな「日米安保」はそもそもいらないということになる。北朝鮮有事と今回のイラク自衛隊派遣は別次元の話である。本来、日米安保とイラク問題は切り離すべきことなのである。
しかし、既に、日本政府は外交に失敗し、アメリカに「北朝鮮カード」を使われている可能性が高い。ブッシュ大統領との会談で、小泉首相が「イラクには自衛隊派遣で協力する。その代わり北朝鮮よろしく」みたいな軽はずみな約束をしている可能性はある。本当なら、国益を損ねた馬鹿な話というしかない。繰り返し恐縮だが、北朝鮮暴発リスクこそ「日米安保条約」で、アメリカは日本を支援する義務があるのである。「その代わり」なんていうことはあり得ない。
日本という民主主義国家の政府として、国民の納得を得られなかったことを十分説明の上、アメリカと再度交渉してもらいたい。アメリカ相手に、「北朝鮮・イラク切り離し論」が既に説得不可能なのであれば、国益を損ね、意味のない血税を使う約束をした責任をとって、潔く政権から下野すべきである。新政権が交渉する。
そうは言っても、小泉政権は、再交渉も下野もしないだろう。一国の首相が約束したことである。そのつけは当然、私たち国民に跳ね返る。少なくとも、私たちが選挙で小泉自民党を支持したのは紛れもない事実である。テロのリスクも覚悟しなければならないし、現地での自衛官の犠牲も覚悟しなければならない。今となっては、祈るしかない。国内にテロが発生しないことと、現地で犠牲者が出ないことを。
120%反対だが、それでも派遣するのであれば、日本にとってよりリアルな北朝鮮問題について、政府はアメリカと交渉するべきである。「日米安保」の枠内である北朝鮮暴発時の支援はもちろん、「日米安保」の枠外である拉致問題の解決への協力を、具体的な外交文書の形でしっかりと引き出すべきである。フワフワした口約束では意味がない。今の「お人よし派遣」とは比較にならないほど意味のある派遣になる。派遣される自衛官も、ブッシュのためではなく、国益のために行ける。
最後に、フセイン大統領の裁判について、一昨日の日記を転載する。
(以下転載)
イラクのフセイン元大統領が拘束された。
口を開けさせられ何かの検査をされる、かつての独裁者の哀れな姿。
その姿を政治利用するアメリカという独裁者。
これから、大量破壊兵器の有無とテロリストとの関係など、フセイン氏への尋問が始まる。今後、多くのアメリカ軍発のプロパガンダが流されるだろう。注意しなければならない。かつてのアメリカとの関係なども、是非とも詳らかにしてもらいたい。
裁くのは、戦勝国のアメリカであってはならない。公開の場での、イラク国民の手による裁判が開かれることを期待したい。
原爆投下の責任を棚に上げて、平和・人道に対する罪を一方的に裁いた「東京裁判」は繰り返してはならない。
以 上

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